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天然には存在しない化合物などを使ったファインセラミックス。その高度な寸法精度の実現に貢献する、原子間力顕微鏡(AFM)についてまとめています。
半導体をはじめ、自動車や情報通信、医療など様々な分野で活躍するセラミック。より高品質な材料表面を得るために、信頼性の高い高精度な表面の粗さ測定が求められていることから、測定には原子間力顕微鏡(AFM)が使われるようになってきました。また、表面の粗さの測定以外にも、製品に傷が含まれていないかを検査する場合やファインセラミックス中の不純物の定量分析などにも、原子間力顕微鏡(AFM)が利用されています。
通常、セラミックは電気を通さない絶縁体ですが、電気を通す「導電性」を持つ「半導体セラミックス」もあります。例えば、電子回路を構成するバリスタという部品は、電圧によって抵抗値が変化するため、回路に必要以上の電圧がかかるのを防ぐために使われているセラミックス電子部品です。また、安定的に温度をコントロールすることができるため、幅広い分野で使用されているサーミスタは、コーヒーメーカーや給湯器など、私たちの身近で使われているものにも利用されています。こうした半導体セラミックスの導電性などの電気特性を調べる際にも、原子間力顕微鏡(AFM)が使われます。
当サイトでは製品開発や基礎研究、品質管理のための「原子間力顕微鏡(AFM)3選」を紹介しています。以下リンクに掲載している、各社AFMの特徴や活用事例なども、ぜひご参考ください。
セラミックス製品の量産時などに施される、精密研磨加工や鏡面加工には、より高精度な平面度が求められることが多く、また製品の歩留まりを向上させるためにも表面粗さの測定は欠かせません。さらに、測定を行う加工面に傷などを付けないためにも、非接触式の測定を行う必要があります。表面の微小な凹凸観察が可能であり、非接触で計測できる原子間力顕微鏡(AFM)は、こうしたセラミック加工の現場でも活用が進んでいます。
原子間力顕微鏡(AFM)の用途のひとつとして、試料表面の研磨段差の測定があります。 例えば、エッチングで作成された段差測定にも、原子間力顕微鏡(AFM)は活躍します。断面観察で得られた結果は、表面のドライエッチングレート測定などに役立てることもできます。また、機械研磨などの場合、研磨材料で擦り取る方法で断面が作られるため、研磨材料に接した面に微小な変質層が生じます。このような変質層は、製品の信頼度に影響を及ぼすため、原子間力顕微鏡(AFM)による、信頼度の高い観察や分析によってデメリットを回避することは極めて重要です。
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
2023年10月20日時点、Google検索で「原子間力顕微鏡 メーカー」で検索結果100位までに表示された会社と、「AFM メーカー」で検索結果100位までに表示された会社、合計22社を調査。その中から、原子間力顕微鏡(AFM)の取り扱いがあり、サービスやサポートについて公式HPに明記しており、海外拠点数が多い大手グローバル企業3社をピックアップ。