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原子間力顕微鏡は、ナノスケール構造の評価手法として広く用いられていることから、ナノ粒子・ナノキャリアの特性を調べるために有用な手法であるとされています。特にナノ粒子・ナノキャリアの解析には高速AFMが多く用いられています。
原子間力顕微鏡を使用することによって、ナノ粒子やナノキャリアにおけるさまざまな特性の解析が可能になります。例えば、ナノ粒子の形状やサイズについて、ナノメートルスケールでの測定が可能になりますし、粒子の均一性や凝集の有無についての確認も行えます。また、リポソームや脂質ナノ粒子の膜の柔らかさや硬さについて評価を行うこともできます。
原子間力顕微鏡の使用により、ナノ粒子やナノキャリアと免疫細胞との相互作用をナノスケールで解析することができます。例えば、細胞表面にナノ粒子が取り込まれる様子を観察するなど、ナノ粒子が細胞表面にどのように結合するのかといった解析も行えます。
現在ドラッグデリバリーシステム(DDS)に着目した研究や開発が行われている中で、DDSキャリアの分析は重要性を増している状況です。DDSに用いられるキャリアは、「Drug Conjugates」「脂質ベースナノキャリア」「高分子ベースナノキャリア」「無機ナノ粒子」「ウイルスナノ粒子」「エクソソーム」の6つの種類に分けられます。これらのサイズは10〜100nmほどとなっており、蛍光顕微鏡では観察困難ですが、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて形状観察および弾性率の評価が行われています。
参照元:東レリサーチセンター公式HP(https://www.toray-research.co.jp/analysis-evaluation/pdf/ana_P02551.pdf)
ナノ粒子は、医薬品やワクチン、遺伝子治療などの分野において世界的に注目されています。しかし、ナノ粒子をベースとした製剤を広く利用するには、ナノ粒子製剤が持つ特性について詳細な解析を行うことで、その有用性と安全性を確保することが必要になります。このような背景から、ナノ粒子製剤の品質評価において原子間力顕微鏡を活用する手法の開発とその応用について論じられています。
参照元:J-STAGE(https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/144/5/144_23-00178-2/_html/-char/ja)
原子間力顕微鏡は、ナノスケールにおいて試料表面の物性の計測などを行えるツールです。このことから、ナノ粒子・ナノキャリアについても高解像度で形態を解析する、機械特性の評価を行うなどさまざまな場面で原子間力顕微鏡が活用されています。特に、ドラッグデリバリーやワクチンデリバリーなどの研究において、原子間力顕微鏡は非常に重要な技術とされています。
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
2023年10月20日時点、Google検索で「原子間力顕微鏡 メーカー」で検索結果100位までに表示された会社と、「AFM メーカー」で検索結果100位までに表示された会社、合計22社を調査。その中から、原子間力顕微鏡(AFM)の取り扱いがあり、サービスやサポートについて公式HPに明記しており、海外拠点数が多い大手グローバル企業3社をピックアップ。