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原子間力顕微鏡(AFM)を用いれば、半導体製品などのナノ材料を高精度で、かつ壊さずに測定することが可能です。
液中や大気中などさまざまな環境で測定したい場合や、製造過程での故障原因を突き止めたい場合など、使用目的は多岐にわたるでしょう。
ここでは、測定用途別におすすめの原子間力顕微鏡(AFM)を紹介します。
原子間力顕微鏡とは、サンプルをナノレベルで観察できる高機能な顕微鏡です。略してAFMとも呼ばれますが、その特徴は様々。ここでは、AFMを取り扱っている各メーカーの特徴を紹介しています。
半導体装置周辺機器や金属機械加工・特殊樹脂加工の設計制作・改造・修理・販売などを行っている会社です。蓄積した技術と知識で高度な製品を手掛け、日本の技術を支えています。同社が販売しているAFMは、操作やパーツの交換もシンプルで、高分解能を実現。サンプルをナノレベルでクリアに観察できます。
光学機器や計測器といった高クオリティな製品を輸入し、一般企業や研究機関などに販売している会社です。FIT リーディンテックスが提供するAFMは、コンパクトなサイズの中に機能が凝縮された製品。パーツの交換やレバーの調整作業も簡単なので、生産性の高い観察環境を実現が可能です。
オックスフォード・インストゥルメンツは、物理・科学分野に高度なコア技術を提供しているグローバルカンパニー。半導体をはじめとした幅広い分野に、高機能な製品の販売やサポートを行っています。提供するAFMは、高分解能・高速スキャンによってスムーズに測定ができる点が魅力。ノイズが除去された、鮮明なサンプルデータを取得できるでしょう。
「科学技術で社会に貢献する」をモットーとして、計測機器・医用機器・航空機器・産業機器、4つの事業をグローバルに展開している会社です。産業の発展と利便性の向上に注力。島津製作所のAFMは、機能性と操作性を両立させました。初心者でも安心して使える設計になっており、ストレスフリーな環境で観察できます。
科学研究や半導体製造、AFMシステムなどにおいて、世界をリードしているメーカーです。さまざまな分野の研究者やエンジニアに多数の関連製品を提供し、サポートを行っています。同社が手掛けるAFMは、パーツの交換や調整・スキャンの自動化、低ノイズ・高分解能を実現し、サンプルを正確に測定できます。
製造・販売・サービスを一体化した事業を展開しており、社会を支える幅広い分野においてグローバルに活躍している会社です。日立ハイテクのAFMは、自動化でスムーズに作業が行えるものなど、高機能な製品が揃っています。高分解能でサンプルを測定できるため、細かで正確な観察データを入手できます。
世界でも有数の分析機器メーカーであり、顕微鏡をはじめ、高性能な製品の開発・製造・販売に注力している会社です。ブルカージャパンが提供するAFMは、置き場所を取らないコンパクトな設計ながらも優れた機能が集約された製品。分解能も高く、大気中だけでなく液中でも観察できる点が魅力の顕微鏡です。
ハイテク技術商社としての一面も持っており、世界中から輸入した研究用各種装置の販売を行っている会社です。日本カンタム・デザインのAFMは、シンプルな操作性と汎用性の高さが大きな魅力。サンプルの位置合わせも簡単です。液中でのサンプル観察にも対応しているため、内容の濃い研究や観察ができるでしょう。
レーザー及び光関連製品の専門会社です。光技術、光関連製品の輸出入を行い、クライアントの要望やニーズに応えています。日本レーザーが提供するAFMの特徴は、コンパクトな大きさとリーズナブル。低価格ながら、多様な測定モードと高性能なスキャナにより、安定した測定データを得られる高クオリティな顕微鏡です。
情報通信測定機器をはじめとする測定機器の専門商社です。創業から培ってきた経験とノウハウを活かし、メディカルシステムや海洋調査機器など、様々な分野のツールおよびソフトウエアの開発などを手掛けています。東陽テクニカでは、米国AFMWorkshop社の低価格かつ高性能な原子間力顕微鏡(AFM)を販売しています。
光学関連機器および部品の輸出入・販売を行う専門技術商社です。機器販売のほか、用途に合わせたシステム提案や光学設計などにも対応しています。原子間力顕微鏡(AFM)関連製品は、Auなど金属コーティングされたカンチレバーとティップを持つTipsNano社製のプローブをはじめ、校正用グレーティングやテストサンプルなど各種消耗品も取り扱い、研究者をサポートします。
精密機器の製造・販売、受託測定サービス、研究開発を行っている企業。生体分子計測研究所の主力となるAFMは、画像取得に要する時間を短縮化した「高速原子間力顕微鏡(高速AFM)」です。高速AFMはサンプルの「ナノスケールの動態」を可視化できる装置。揺らぎや振動に強いため、生体分子の分析に強みを発揮します。
画像処理ソフトなどのコンピュータソフトウェアを手がける企業。これまで原子間力顕微鏡のほか、半導体インマーク自動認識装置や半導パターンの欠陥検査装置などを手がけてきました。ソフトワークスのAFMは、場所を取らないコンパクトサイズ。とはいえ、多種の測定モードがそろった高機能のAFMを提供しています。
スイスに本社を置く世界最大のプローブメーカー「NanoWorld」のグループ企業。AFM測定の鍵となるのは、サンプルと相性の良いプローブを使用することです。NanoAndMoreジャパンでは、プローブのリーディングカンパニーがつくり出す製品を豊富に取り揃え、研究・開発および品質管理に貢献します。
アサイラム・リサーチは、イギリスで創業したオックスフォード・インストゥルメンツが展開している原子力間顕微鏡(AFM)の専門事業部。用途や分野などに応じて3種類の機種シリーズを用意し、国内外の多くの企業・研究機関などへAFMを提供しています。導入後のオプションとして、担当者に向けたトレーニングの提供を付帯させることも可能。
ユニソクは、「ユニークな測定器を世の中に提供していく」をコンセプトに掲げ、昭和49年設立された大阪府の会社です。表面分析装置と分光製品を取り扱っています。走査型のプローブ顕微鏡は、サンプルや用途に合わせ、複数種類を用意。オーダーでの製品開発も対応しています。何度も打ち合わせを行い、最適な製品を提案する方針です。
AFMWorkshopはアメリカのサウスカロライナ州に会社を構えており、AFMの操作経験がないような顧客に対してもトレーニングを含めた最適なサービスとソリューションを提供しています。教育者や研究者・企業などが持つ固有のニーズを満たすように設計されたAFMを展開しており、顧客が抱えるさまざまな課題解決に貢献しています。
アメリカ・シリコンバレーのカリフォルニア州サンノゼに本社を構えており、中国・スイス・インドに次いで4番目の現地法人として設立されました。グローバルに開発投資を行っている最先端の製品をベースにしながら現地ユーザーのニーズに合致する開発やカスタマイズを提供しており、提案からアフターフォローまで付き合えるパートナー企業です。
Rtec-Instruments(アールテック・インストゥルメンツ)についてみる
日本電子は、1949年に創業した科学系機器のグローバル企業。「科学の力で未来をもっと豊かに」を企業理念に掲げ、理科学計測機器や半導体関連機器、医療機器、産業機器などの多岐にわたる精密機器の研究開発・製造・販売を行っています。製品を購入した顧客に対し、装置の性能を最大限に活かすための講習会も実施するなど、ユーザー目線の細やかなサービスも同社の特徴です。
セイコーインスツルメンツは、各種プリンターや工作機械、精密切削部品といった機器を始め、IoTデバイスや放射線・理化学測定機器など多岐にわたる産業機器・ソリューションを開発・提供している会社です。同社から提供されている原子間力顕微鏡プローブは、コンパクトな設計や観測室部分のみを別システムに組み込むといったことも可能。
明治22年創業以来、「挑戦と革新」、「誠実と信頼」、「公正と信用」、「忠恕と感謝」の4つの社是を掲げているメーカーで、原子間力顕微鏡(AFM)をはじめとする様々な機器だけではなく、試薬・感染症対策・消耗品も手掛けています。近年は工場や開発センターにてSDGsを意識した取り組みを実施。時代背景を踏まえた「求められている技術」の追求に余念がありません。
1997年に、コーヒーテーブルに設置できる、サイズ・安定性のスキャンプローブ顕微鏡からスタートした企業です。スイス、ドイツ、英国、米国東海岸、米国西海岸、中国の6拠点で展開していて、日本では代理店が対応しています。複雑なテクノロジーをユーザーに使いやすく提供することをめざしています。使いやすさや速度、安定性を追求しています。
2015年より原子間力顕微鏡の国際販売を行っている中国のメーカーです。同社はISO9001認証、CE認証に合格していて、中国国内にて10件以上の特許を取得しています。同社ではさまざまな原子間力顕微鏡を製造・販売していますが、ユーザーにとって費用対効果の高い製品もラインナップされています。
Zurich Instrumentsは、スイスに本社があり、量子コンピューティングやナノテクノロジー分野での高精度な測定機器を提供しています。製品には、ロックインアンプやインピーダンスアナライザなどがあり、LabOneというソフトウェアで制御されます。世界中の研究機関や企業に高品質なサポートを提供し、技術革新を支えています。
アメリカ合衆国にあり、ナノスケールの化学分析の専門家としてサービスやソリューションを提供しています。ナノスケールの材料や化学、物理学を扱うすべての人にとって適切なソリューションを提供していて、誠実さとケアを大切にしながら顧客ニーズに対応し続けています。
CSInstrumentsはフランスに拠点を置く企業であり、原子間力顕微鏡やその周辺機器の製造を行っています。同社は使いやすさにこだわったハイエンド原子間力顕微鏡「Nano-Observer(ナノオブザーバー)」を提供。シンプルでわかりやすいインターフェースを搭載しており、あま原子間力顕微鏡の扱いに慣れていない人でも、使いこなしてデータの取得ができます。
ICSPI はフランスの科学機器メーカーであり、最高のAFM測定を実現するように設計されたソリューションを提供しています。高い品質やユーザーフレンドリーな点が特徴ですが、日本で購入するには代理店を経由する必要があります。
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
2023年10月20日時点、Google検索で「原子間力顕微鏡 メーカー」で検索結果100位までに表示された会社と、「AFM メーカー」で検索結果100位までに表示された会社、合計22社を調査。その中から、原子間力顕微鏡(AFM)の取り扱いがあり、サービスやサポートについて公式HPに明記しており、海外拠点数が多い大手グローバル企業3社をピックアップ。