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導電性高分子などの有機半導体からなる薄膜。有機ELディスプレイをはじめ、折り曲げられるスマートフォンなどへの利用で身近になってきた、有機薄膜分野での原子間力顕微鏡(AFM)の活用事例などについてまとめています。
様々な分野で重要な役割を果たす「有機薄膜」ですが、多様なニーズを満たすため、より性能の高い有機薄膜が求められています。それに伴い、有機薄膜に関する研究も盛んに行われていることから、構造を観察し特性を評価するための強力なツールとして、原子間力顕微鏡(AFM)の活用が進んでいます。
原子間力顕微鏡(AFM)は、有機薄膜の開発、モニタリング、さらに設計の合理化における重要な情報を観察できるだけでなく、トポグラフィイメージを作成する機能もあり、イメージを提供するだけでなく、データをすばやく分析し構造に関する詳細な測定データを提供してくれます。
高分子薄膜の膜厚測定などに多くの実績を持つ原子間力顕微鏡(AFM)ですが、有機薄膜の膜厚を正確に計測したい場合にも、欠かせないツールとして、研究機関や企業で導入が進んでいます。その背景には、折り曲げられるスマートフォンなどのようにフレキシブルなデバイスが作れることや、すでに一部のデバイスでは無機半導体から有機半導体の置き換えが進んでいるとも言われています。今後、有機薄膜の開発がさらに進むことによって、最表面の走査から構造特性をナノスケールで評価できる原子間力顕微鏡(AFM)の需要も高まることが予想されています。
当サイトでは製品開発や基礎研究、品質管理のための「原子間力顕微鏡(AFM)3選」を紹介しています。以下リンクに掲載している、各社AFMの特徴や活用事例なども、ぜひご参考ください。
ミクロレベルの微細構造の可視化に使用されることが多い原子間力顕微鏡(AFM)ですが、特性を局所的に測定したり、熱導電性や絶縁性を観察するためにも役立ちます。例えば、有機薄膜においても、その特性を評価するための強力なツールであり、東京工業大学が行った「ナノスケールの領域において、熱はどのように伝わるのか?」という研究でも、有機分子の熱伝導特性の可視化に成功するなどの実績をあげています。
近年、パワー半導体のようなハイテク素材の開発や最先端テクノロジーを応用した製品など、複合・新機能材料の活用が幅広い分野から注目されています。さらに、こうした技術の進化に合わせて、従来よりも素材表面の正確な表面計測が求められるようになったことから、原子間力顕微鏡(AFM)は、欠かせないツールとなっています。特に、先端素材などの薄膜化に伴う正確な表面計測においては、表面の微弱な物性変化や微小な変位を検出できる原子間力顕微鏡(AFM)は、欠かせないものとなっています。
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
2023年10月20日時点、Google検索で「原子間力顕微鏡 メーカー」で検索結果100位までに表示された会社と、「AFM メーカー」で検索結果100位までに表示された会社、合計22社を調査。その中から、原子間力顕微鏡(AFM)の取り扱いがあり、サービスやサポートについて公式HPに明記しており、海外拠点数が多い大手グローバル企業3社をピックアップ。