セイコーインスツルメンツは、走査型プローブ顕微鏡システムを用いて、微小領域の表面形状観察や電気・機械物性計測が可能な機器を開発しています。同社の開発した機器や特徴について見ていきましょう。
セイコーインスツルメンツは、走査型プローブ顕微鏡を取り扱っています。探針と試料表面の間に働く様々な物理的相互作用を検出する他、微小な領域の表面計上観察などを行える装置を展開。物理的相互作用として原子間力、摩擦力、静電気力などがあげられます。
また、大気中、真空中の様々な環境での測定もできるのが特徴。導電性や絶縁性を問わずに試料表面の観察が可能であり、フォーカスマッピング測定や機械物性マッピング(弾性率像、変形像、吸着像、散逸像など)を取得できます。
超高真空中で試料の前処理とプローブの清浄化を行いながら、低温下でのSTM・AFMが原子・分子レベルでの分解能で観測できるのが特徴の機器です。近年広がりつつある応用範囲に対応するため、新たなプローブや付属装置も完備。
ヘリウム温度までの計測に幅広く活用できる他、操作性が良く、安定性に優れている点も特徴です。まさに環境を選ばず活用できる場面が広いと言えるでしょう。
レンズステージを用いた光照射や、各種発光測定に最適とされており、In situ 蒸着用ポートが2か所あります。原子・分子の低温蒸着・吸着にも対応可能。10日以上のLhe保持や、連続STM測定、1日に1ℓ以下のLhe消費といった点も強みの一つです。AFM各機能への応用 (MFM・KFM・SCMなど)にも使えます。
コストパフォーマンスに優れた、超高真空常温SPMとして開発されている走査型プローブ顕微鏡システムです。コンパクトな設計のため置き場所に困らず、構造もシンプルなため扱いやすいのが特徴。優れた除振機構を備えており、高分解能なSPM測定が簡単に実現できるのが特徴です。
超高真空下であっても、SPMのために必要な機能だけを備えたシンプル設計となっており、観測室部分のみを顧客の真空システムに組み込む…といった柔軟な対応も可能です。どのような用途で使用したいか、気軽に相談に応じてもらえます。
STM観測位置での試料表面への金属や有機分子蒸着および、光照射可能といったオプション機能もついています。超高真空中・常温での原子分解能STMおよび、その応用を用途として想定しています。
セイコーインスツルメンツは、電子デバイスや高機能材料をはじめ、各種プリンターや工作機械、高周波スピンドル、精密切削部品など…多岐にわたる産業用機器・ソリューションを開発・提供してきた会社です。IoTデバイスから放射線・理化学測定機器にいたるまで、これまでに開発してきた機器は多種多様。様々な企業と場面のニーズを把握したサービスを提供しています。
テクノロジーの急速な発展やグローバル化、気候変動といった様々な情勢を経て、消費者のニーズや価値観も多様化している現代の流れを汲み取りながら、「匠・小・省」を技術理念として掲げ、小型・低電力消費・高精度・長寿命化といった要素を満たすソリューションや機器の開発に注力しています。
本社所在地 | 千葉県千葉市美浜区中瀬1-8 |
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電話番号 | 043-211-1111(代表) |
公式URL | https://www.sii.co.jp/jp/ |
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
2023年10月20日時点、Google検索で「原子間力顕微鏡 メーカー」で検索結果100位までに表示された会社と、「AFM メーカー」で検索結果100位までに表示された会社、合計22社を調査。その中から、原子間力顕微鏡(AFM)の取り扱いがあり、サービスやサポートについて公式HPに明記しており、海外拠点数が多い大手グローバル企業3社をピックアップ。