原子間力顕微鏡(AFM)は、高速溶液中酵素などの生体分子をナノメートルスケールで観察できる装置です。AFMの進歩により、酵素の微細な構造変化や動的な反応過程を非破壊で詳細に捉えられるようになりました。ここでは酵素を観察する際のAFM活用事例を紹介します。
酵素の表面構造をナノメートルスケールで観察できます。溶液中や常温で生体分子のネイティブな構造と動きを直接観察できます。変化性や染色などの処理が不要で、従来の電子顕微鏡では難しい「本来の立体構造」を捉えられます。また、AFMは導電性を持たない生体分子でも観察できるため、広範囲の酵素・タンパク質研究に有効です。
AFMは、酵素が基質上での動きや化学反応中の立体構造変化、さらには分子間相互作用を一瞬で動画観察できます。溶液中・常温という生理的条件下で数ナノメートル分解能力を見つめながら、酵素が基質へ結合・移動・反応する過程や、構造の変化、反応速度のばらつきなどを1分子レベルで直接伝導化できます。従来法と比べ、ラベル付加や着色が不要で、「本来の動態」を非破壊で計測可能な点がAFMの大きなメリットです。
DNA分解酵素Bal31によるDNA分解過程は、高速AFMで詳細に観察できます。Bal31は分子量83kの二本鎖DNAの周囲から分解するエキソヌクレアーゼで、環状DNAを弱いマイカ基板に固定した試験系を用いています。酵素添加前にはDNAが基板上で揺らぐ様子が観察されました。添加後はBal31が粒子状に見え、DNAの中央に結合した後もDNA上をスライドしながら末端へ移動することが確認されました。末端に達するとDNAが分解されて短くなっていきますが、末端のない環状DNA上ではBal31は移動し続けても分解は進みません。この観察により、Bal31の分解機構を染色やラベル付けなしで、1分子レベルで直接解析できることが分かりました。
参照元:高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)の技術動向( https://www.jstage.jst.go.jp/article/ieiej/34/4/34_247/_pdf/-char/ja )
前年度に高速AFMでα3β3複合体ATP加水分解に伴うβサブユニットの構造変化の動画化し成功し、次年度はその詳細な協同性を調査しました。SPMシミュレーションから、ATP非存在時はβがαより凹凸が高い状態であることが確認され、AMP-PNP存在下では一つのβが開き、残り二つは閉じているのが分かりました。さらに、βの構造変化は反時計に一方向に進むこと、ATP濃度依存的にその頻度が変化し、ATPase活性レートと一致することが確認できました。
参照元:高速AFMを用いたATP合成酵素のダイナミクスと機 械特性に関する研究( https://kanazawa-u.repo.nii.ac.jp/record/53855/files/SC-PR-UCHIHASHI-T-kaken%202018-2p.pdf)
酵素の観察には、分子の構造や動態をナノメートル単位で観察することが可能なAFMが活用されています。 生理的条件下で酵素の立体構造や反応過程を即時にかつ非破壊的に観察できます。酵素の緻密な動態を理解することで、病気の考察や医療技術の進歩に貢献します。
国際的に認知され、世界中の研究施設や企業で広く使用されている原子間力顕微鏡(AFM)は、高品質で信頼性が高い証明となります。
そのため、海外拠点を多数持ち、手厚いメンテナンスやサポート体制をもつメーカーを選ぶことは重要です。
ここでは海外拠点が多く、公式HPにサービスやサポートについて記載されているメーカーの原子間力顕微鏡(AFM)をセレクト。次の3製品を、導入のご参考にチェックしてみてください。
【選定基準】
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